RDDきっず2023レポート#8

高校生ときっずのペア時間には、おやつタイムを設定しています。

食べることは、日常の一つ。それは疾患の有無にかかわらず同じことです。ただ、疾患を持っている子たちが、どんな食べ物を食べているのか想像しにくかったり、何か特別な食べ物を食べているんじゃないかと思っている学生たちもいます。確かに中には栄養剤を食事として摂っている子もいますが、RDDきっずに参加してくれる子の多くは、高校生たちが食べている物と同じ物を食べています。ただ、そのままだと飲み込みが難しかったりするので、細かくしたり柔らかくしたり形態を変えて食べています。形態を変えるという「工夫(配慮)」をすれば、みんなと同じ物が食べられるということを高校生たちに知って欲しくて、あえてペア時間にはおやつタイムを設定しています。

今回も2020年と同様、マドレーヌとクッキーを用意しました。元の状態に水分を加えてねっとりした感じにしたり、1口大にしたり、それぞれの形態に合わせたおやつをお母さんたちに準備してもらいました。2020年の開催の時には、最初にお母さんやお父さんから形態について説明をしてもらい、ペア時間に高校生たちに一緒に食べてもらいながら程よい加減で、ペアきっずの形態に変えてもらったのですが、今年は感染対策の面から事前にお母さん側で用意し、ペアきっずと同じ形態で高校生にもおやつを食べてもらいました。

今年参加してくれたきっずの中には嚥下機能の問題で食べられない子もいたので、その子がおやつの時に注入しているソリタ水も高校生たちに飲んでもらいました。お父さんの監督のもと、実際に注入も高校生たちにしてもらいました。

クッキーやマドレーヌはその状態で食べるのが基本の高校生たちにとって、ペアきっずの形態で食べたおやつがとても印象に残ったという意見もありました。

なかなか最初は食べてくれなかったきっずも声かけをしたら食べ始めたり、おやつをじーっと見ることでもっと食べたいと伝えたり、食べ物を介すことで、案外言葉がなくてもわかり合えることがあったようです。

2020年に参加してくれた高校生は「一緒におやつを食べていたら自分(きっず)の分は全部食べたのにボクが食べているおやつをずっと見てきて、食いしん坊なんだと思って、食べることが好きなのか後でお母さんに確認したら、やっぱり食べることが大好きだったと分かった」と教えてくれました。そういったことに気づけるのもペアになり密に関わりを持つことで「食べることが好き」という言葉がなくても通じたのだと思います。

今回も食べることを通して新たな発見もあったようなので、次回もおやつタイムはぜひ取り入れたいと思います!

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