『家族からの声』届けました in 東京

2020年8月21日(金)ベルサール汐留で開催された第43回てんかん基礎講座の『家族からの声』で家族会メンバーの声を発表していただきました。

今回は東京在住のメンバーの声を届けてもらいました。今の状況や生活介護施設からのお迎え時間の関係があり、登壇することが難しく原稿を代読していただいたのですが、とても心に響く胸が熱くなる文章だったと代読してくださった方から連絡もあり、この状況下でもMECP2重複症候群を知ってもらえ家族の声を届けられたことを嬉しく思います。

~~家族からの声~~

たいがは8月で23歳になりました。
生活介護の通所施設に通っています。

たいがが発作を発症したのは中学2年の夏休みでした。

重度の知的障害がありますが自分で歩く事ができ、はっきり、ゆっくりした声かけや環境を整理してあげる事で今おかれている状況を理解しやすくなります。コミュニケーションもとれスムーズに日常生活を送れていて大変な日常の中にも充実感を感じれるようになってきていました。

そんな時突然食べ物をすくおうとする右手が突っ張るようになりそれが発作の始まりでした。

てんかん発作かはっきり診断がつかないまま抗てんかん薬の服用が始まりました。
当時はまだ情報が少なく私は薬を飲めば発作は無くなると思ってました。

たいがが発作を発症してから9年が経ちます。
最初は食事の時に手が突っ張るのが2~3回だけだったのがホッと一息リラックスした瞬間や起床後睡眠が浅くなった時、歩行中と様々な場面で誘発してしまうようになりました。

薬は1剤から始め基本の4剤になるまでには沢山の薬を試しました。
しっかりと歩けていた足の膝が曲がり前傾姿勢で前に倒れるような歩き方になってしまう。大好きなテレビ番組を前にしても無表情になってしまい食事も1日一食が精一杯と、そんな状態が半年近く続きました。発作が止まってくれるならと処方された薬は迷う事なく飲ませていました。副作用だったのか何か原因があったのか今となっては分かりません。ただ日常生活に、いちじるしく支障をきたし生活の質は落ちてしまった事は確かです。
何を飲んでも止まらないと分かっていたら負担が少ない服薬調整をしてあげられたかもと後悔しています。

薬に押し潰されそうなたいがを見て発作があっても以前のいきいきしたたいがに戻してあげられるなら…この薬を止めさせ楽にしてあげたいと何度も思い同時にもっと発作が酷くなってしまったらと不安に押し潰され逃げ出したくなりました。

でもどんなに辛くダルそうで笑顔は減ってしまったけど毎日の日常生活を変える事なく学校のスクールバス停まで今までの倍の時間がかかるようになっても3年間通い続けたたいが。ディサービスにも行きヘルパーさんとの外出にと、きちんと前を向いているたいが。

私が出来ることは色々な先生のお話を聞いたり当事者の方のお話を聞いたり色々な病院に行ったり。

2017年にはMECP 2重複症候群と診断をうけましたが幸い発作以外の症状は出ていません。進行性の病気なので正直不安です。
今の状態が良いのか悪いのか分かりません。
でも「発作があるから」ではなく「発作があっても」と言い続けていきたいです。それには少しでも発作を減らしてあげる事が必要です。
その為には今進んでいるMECP 2重複症候群の遺伝子治療を受けさせられるように家族会として希望をもって活動していきたいと思っています。

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