研究に参加してきました!
今年2月に開催されたレット症候群とMECP2重複症候群の合同シンポジウムの後、家族会へ名古屋大学の辻村啓太先生から研究参加へのお声がけをいただきました。
先生が研究されている『MECP2遺伝子変異に起因する脳発達障害における分子シグナル病態の解明と新規診断・治療法の基盤開発』に協力するため、息子と私たち両親の血液を検体として提供しました。私たち両親の血液はDNA配列確認等のため、息子の血液からはiPS細胞を樹立し、MECP2遺伝子のまだ分かっていない機能や疾患のメカニズムを解明すると共に、辻村先生の研究により分かってきたある部分のシグナルの変化から治療薬開発に結び付けていくことが今回の研究のテーマのようです。
とても専門的な内容でうまく説明できませんが、とても興味深く希望の持てる研究をされていることは分かりました!
私たち家族会は発足当初から、MECP2重複症候群の研究に参加することが目的の一つでもありました。そしてMECP2重複症候群よりも研究の歴史がとても長い同じMECP2遺伝子の変異を持つレット症候群と一緒に研究してもらいたいと強く思っていました。
まずは、レット症候群とMECP2重複症候群の合同研究班が3年前に発足し、家族会も協力してMECP2重複症候群の実態調査が行われました。これを元に研究班の先生方が診断基準を作り、小児慢性特定疾病に認定されました。難病指定はまだ取れていないので、引き続き先生方と協力し指定難病を目指していきます!
そして、次に、今回の研究協力。治療に結びつきそうな研究への参加は本当に本当に患者家族としてうれしいです。息子や私たち親の血から、MECP2重複症候群の研究が進み、治療薬開発を加速させることが出来るのであれば、そんな素晴らしいことはありません!
家族会発足当初、「もぅ、なんでレット症候群ばっかり研究されてて重複はスルーなの??」とメンバーと何度も話ていましたが、レット症候群の研究が進んでいたからこそ、今こうやって私たちも研究に参加出来ているのだと感じます。私たちが訴えていた「同じ遺伝子の多い少ないであれば、真逆のことが起こってるはず!少ない方を研究するなら、多い方も同時に比較研究をしてほしい。」ことが今まさに行われようとしています。
今回は採血をしましたが、次回はMRIを撮り、MRIの画像からも研究がされるようです。
「神経領域では、MECP2研究はトップクラスです」と辻村先生がおっしゃっていました。
私たち家族会も頑張らねば!!