東京都 11歳


少し未熟児だったものの元気に産まれてきました。
小さくて本当に可愛い。このままずっと赤ちゃんだったらいいのに。そんな風に思うほどに。
息子は泣き声も小さくミルクの飲みも悪く発達も遅い。
そして何度も肺炎で入退院を繰り返しながらも、生後6ヶ月から普通の保育園に入園しました。
保育園の先生から見ても私自身から見てもやはり発達に不安があったので、専門の病院で受診してみて発達障がいが分かりました。
1歳頃からPT、OT、心理の訓練を始めました。コツコツと訓練を続けていくうちに出来る事もたくさん増え、そのまま普通の保育園に通っていた息子は健常児とともに過ごし刺激を受けながら、卒園する頃には自分で歩けるように成長していきました。言葉は出ないものの、視線や仕草でコミュニケーションもとっていました。
卒園後は特別支援学校に入学し、学校の廊下を友達とたくさん歩きながら楽しく過ごしていました。
そして2年生になった夏。夏風邪をこじらせて肺炎で入院をしていました。早朝に主治医から電話があり高熱の後、硬直痙攣を起こし意識が戻らないと連絡がありました。それがてんかん発作の始まりでした。意識は2時間後くらいに戻り肺炎も良くなり退院をしたんですが、家に帰ってから食事中何度も頭がカクンと下に落ちる。一瞬意識を失うような形でカクンと。スグに脳波をとってもらうと以前撮った脳波とは全く違う、てんかん発作を発症していました。
てんかんは薬で簡単に調整出来ると私は思っていたのでそんなに落ち込まずに少しづつ薬の調整に入りました。が、全く薬で調整出来ず発作は多くなるばかり。バタンと倒れて怪我をしてしまうので立つ事も歩く事も減り、どんどん足の筋肉はなくなり今はもう立つ事も歩く事も出来なくなりました。今まで出来ていた事がてんかん発作により、出来なくなってしまいました。
それから諦めずに薬の調整をしていた矢先、主治医から急に「息子さんとソックリな顔のお子さんがいてそのお子さんの疾患とよく症状も似ているからもしかしたら検査で病名が分かるかもしれない」と…
10歳になる息子はただの発達障がいで、もう今更何かの検査をして病名を探そうなんて諦めすぎて考えてもいなかった私は衝撃を受けました。
次世代シーケンス解析という特別な遺伝子解析検査により今回MECP2重複症候群という病気だった事がわかりました。突然の事すぎて頭が真っ白になりながらもネットで調べて調べて…
そうしたら同じ疾患のお子さんのブログを見つけコンタクトを取り、この家族会までたどり着く事が出来ました。MECP2重複症候群だと分かったばかりで知識も少なく全てがこれからですが、家族会として協力し合いながら息子の為、これから増えていくであろう仲間たちの為に今出来る事を頑張っていきたい。そしていつかこんな辛い思いをする子供、家族がいなくなるように。
身体はもう大きいけれどずっと赤ちゃんのように可愛い息子の為に母は頑張るよ。

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